新着情報~ News ~
真綿紬は絹製品なのですが何故製品名に絹という文字が入らず綿と言う文字が入っているのでしょうか?
真綿紬の由来は平安時代以前大陸との交易によりそれまで国内における機織りの基本は綿でした。
大陸との交易により新素材(今で言う絹)が入り、当時としては非常に高価で一部の上流貴族にしか着ることが許されていませんでした。
当時はまだ絹という概念がなく、それに該当する言葉も見当たらなかったため、真綿(撚糸前の絹)という名前を付けました。
それから1000年以上日本では輸入に頼り大陸の高価な絹糸を輸入するために黄金の国と呼ばれた日本の金・銀が海外に持ち出されました。
江戸末期から明治にかけようやく金銀の流出に気づき国内でも養蚕事業が行われるようになり、やがて日本の絹製品は世界一と呼ばれるようになりその後の富国強兵へと繋がっていきます。
補足
明治中期頃より、産地では緯糸に強い撚りをかけた緯糸を織る「縮織り」(ちぢみおり)の生産が始まりました。
通常、縮織りは絹100%のものが主流ですが、大正時代より緯糸に木綿糸の 強撚糸と真綿糸を交互に織り込んでいく紬が人気を呼びました。
強撚糸には太い糸と細い糸を交互に入れることにより独特の「シボ」を生み出しています。
また、湯通しの際に小千谷縮と同様に、糊を落とす「湯もみ」の技法を取り入れているため、タテにも「シボ」が多く見られます。